社会保険労務士法人名南経営リクルーティングサイト |
人材育成とキャリアパスに関する基本発想
以下の図表は、当社における主要業務を難易度と定型度という軸で相対的に評価し、プロットしたもの(「低難易度」にプロットされていても簡単で、価値が低いという訳ではありません)となりますが、いずれの業務も高い専門性と対人能力が求められる難しい仕事です。また顧客は50代・60代の経営者ということも多く、若手が最初から相談業務やコンサル業務で活躍するのは困難です。とは言え、何年間も勉強だけして、売上も立たないという状況は担当者にとって苦しいものです。少なくとも2年目くらいからは一定の売上を計上し、顧客や組織に貢献できている実感を持ちながら仕事をすることは、個人の成長にとっても大きなポイントとなります。
そのため当社のキャリアパスは通常、法令等により手順とゴールが定められており、また先輩からのフォローもしやすい社会保険手続き業務等(左下象限)からスタートします。まずはそれをマスターし、自信を持ってできる業務を作り、その上で次の取り組み分野を上司と相談し、取り組みを進める中で、みなさんのなりたい姿に近づいていくことになります。
各人の希望に応じたキャリアの目標設定
戦後の日本であれば、敗戦から復興し、経済的に豊かになりたいということで国民の価値観はほぼ一致していました。しかし、経済の成熟や個を重視する時代を迎え、あらゆる価値観が多様化しています。
キャリアについても、様々な考え方があり、またそれは出産・育児などのプライベートの環境の変化によっても変わります。登山で例えるのであれば、厳しいトレーニングを積み、最高の機材を備えた上でエベレスト登頂を目指す人もいれば、登山靴を購入し、国内の百名山を目指す人もいるでしょう。またそこまでの大変な想いをすることなく、空気のきれいな高原で軽くハイキングというのも良いかも知れません。
個人のキャリア目標と一致しない仕事は、過剰な負担もしくは成長実感の不足のいずれかの課題を引き起こし、労使ともに不幸を招いてしまいます。当社ではそのようなミスマッチがないよう、みなさんのキャリアプランを聞き、職務設計に反映させていきます。社員同士も、互いの価値観を尊重して仕事をしていきましょう。
当社ではインターネット創成期である1998年より人事労務管理の情報サイトである「労務ドットコム」を運営し、平日については毎日、記事を更新しています。そのため担当者は毎日、厚生労働省をはじめとして、全国すべての労働局、日本年金機構など様々なサイトをチェックし、最新情報を収集し、それを発信しています。
また株式会社名南経営コンサルティングで運営している日本人事労務コンサルタントグループ(全国1,600の社労士事務所が加入する会員組織)では、各分野の一流の講師を招き、各種セミナーを実施しています。実務を行う中で一般に公開されていない通達やマニュアルがある場合には、情報公開法に基づく開示請求を行い、それらを入手した上で実務に活用しています。
労務ドットコム
【研修・人材育成体制】
当社の商品は人材以外のなにものでもありません。よって、人材育成は何よりも重要な課題であると考えています。そこで新入社員(キャリア採用を含む)については、以下の2名の先輩社員を付け、そのフォローを行っています。
(1)ジュニアトレーナー
ジュニアトレーナーは、仕事を進めるにおいて必要な業務知識や各種システムの使い方などを指導する役割を担っています。原則として、同じチームの先輩がジュニアトレーナーとなります。
(2)メンター
メンターは、業務以外の会社生活の上での疑問点や困りごとなどの相談相手です。メンターについてはジュニアトレーナーとは異なる視点で新入社員をサポートするため、あえて別のチームの先輩社員に就任してもらっています。
日常的には、ジュニアトレーナーおよびメンターを中心に新入社員のサポート、育成を行いますが、OFF-JTとしては以下のような様々な研修を開催しています。
[新入社員対象]
(1) 入社時オリエンテーションおよび導入教育
新入社員の入社時には、当社の経営理念や各種ルール、システムの使い方などの説明を行うと共に、業務を行うにおいて最低限必要な知識についての研修を実施しています。
(2) マネジメントゲーム研修
新卒社員者については内定者研修として、中途採用者については入社初年度のどこかでマネジメント研修を実施しています。マネジメントゲームは、参加者一人ひとりが経営者となり、会社を経営するゲームを行い、経営の感覚を身に付け、経営の理論を学ぶ参加型の研修です。当社ではすべての社員が入社に受講しています。
(3) 役員講和
名南コンサルティングネットワーク各社は、各人の専門性以前に、当社の経営理念を理解し、それを実践できる人材を求めています。よって、入社初年度は全社の新入社員が、ネットワーク役員(各法人の代表クラスの役員によるトップマネジメント組織)からの経営理念に関する講和を受講してもらっています。
[継続研修]
(1) 定期研修
社労士法人では毎月、定例の会議を行っていますが、その日の午後は部門全体での定期研修を実施しています。
(2) イベント時準備研修
労働保険年度更新、社会保険算定基礎、年末調整などのイベント時の前には、それらに関する初任者研修を集中的に実施しています。
(3) 外部研修受講など
その他、必要に応じ、外部研修を受講してもらうことがあります。またLCGの研修については運営を兼ねて、受講することがあります。
[自主学習]
(1)オンデマンド研修
社内には過去に新入社員向けに実施した研修の映像などを残していますので、業務に余裕があるときにはそれを受講することもあります。またLCGで実施した各種セミナーや人事労務管理WEBカレッジなどを受講することもできます。
コミュニケーション促進のための仕組み
職場の仲間や先輩に、いつでも気軽に質問をしたり、話をすることができる環境は、安心して仕事をする上では非常に重要です。またお客様からの多様な相談に対応するためには、他法人との連携も重要になります。そこで当社では以下のような仕組みを通じて、社員間のコミュニケーションを促進しています。
[社労士法人内]
(1) 朝礼およびワンミニ
毎日、始業時刻から10分間程度、社労士法人全体、そして各チームでの朝礼を行っています。ここで日々の業務の注意点等を共有すると共に、仕事の遅れや問題などがある場合にはこの場で相談し、マネージャーやサブマネージャーに相談できるようにしています。
(2) 定例会議における1年発表、私の履歴書および3分間ルッキング
社員同士がお互いのことを理解していると、より気軽に話をすることができるものです。そこで毎月の定例会議の中で、社員が自分自身のことを話す以下のような場を設け、相互理解を促進しています。
a.1年発表
入社して概ね1年が経過した社員が、入社以降、どのようなことがあり、何に苦労して、いまどのように成長することができたかを発表する。これは社員の相互理解もありますが、新入社員が1年間頑張ってきたことをメンバー全員で承認・称賛する場でもあります。
b.私の履歴書
当社には様々なキャリアパスがあり、どれか1つが正解というものでもありません。多様なキャリアを選択できる良さがある一方で、若手からすればどのキャリアを歩めばよいのか、またどのようにすれば先輩のように活躍できるのかが分かりにくいという課題もあります。そこで中堅以上の社員が、自らの仕事の内容と、現在に至るまでの過程、出来事などを具体的に伝える場を設けています。これは発表を行う社員にとっても、自らのキャリアを振り返るよい機会となっています。
c.3分間ルッキング
これはキャリアとは関係なく、コミュニケーションの促進のため、毎月2人の社員が、3分間で自らのことを知ってもらえるような話をするという企画です。話の内容に制限はありませんので、趣味の話や家族の話など、様々なエピソードを聞くことができます。
(3) 部門慰労会
各チームで年間2回まで、社員間の交流に資する飲み会などのイベントの費用を会社で補助しています。
[名南コンサルティングネットワーク]
(1) さん付け
当社では、役職者と社員の壁を少しでもなくすため、20年以上前からすべてさん付けで呼び合うようにしています。新入社員が代表の大津を呼ぶときは「大津さん」ですし、逆も当然「〇〇さん」としています。
(2)社内報
30年以上前から社内報を発行し、新入社員やサークル活動などの紹介や会社からの連絡などを掲載しています。また社内報は育児休業などでお休みをしている社員にも毎月送付し、会社との繋がりを感じてもらえるようにしています。
(3)サークル活動
名南コンサルティングネットワークでは昔からサークル活動が盛んであり、現在は以下のサークルが自主的に活動しています。多くの法人では先輩社員が若手をこうしたサークル活動に誘い、一緒に参加することで法人を超えた交流を促進しています。
【スポーツ系】
【その他】
(4)部門交流会
チーム単位で他法人のチームとの交流会を行う際、会社が費用補助を行っています。これによりお互いの部門の業務の内容や課題を理解し、その相互理解を通じて、お客様への提案やサービスの向上を図っています。
(5)マネージャー交流会
お客様に対してワンストップでの効果的なサービスを提供したり、新たな事業を起こすためには、マネージャー以上の法人を超えた連携は極めて重要な課題となります。そこでマネージャー以上については半年に1回、交流会を行い、懇親を深めると共に、カジュアルに仕事を話をする場を設けています。
(6)慰労会
名南コンサルティングネットワーク各社はすべて9月決算であり、10月初旬には全社員参加での年度方針発表会と慰労会を行っています。これは文字通り、全社員が一堂に会する最大のイベントとなっています。なお、数年に1回の頻度にはなりますが、慰労会の代わりに社員旅行を行うこともあります。